引越しに疲れたすべての現代人に捧げる『片づけられない女は卒業します』

書評

こんにちは! ゆうゆうです。

一番大好きなエッセイストは? と訊かれたら、
『能町みね子と辛酸なめ子です!』とこたえます

ほかにも大好きな女性エッセイストはたくさんいるんですが、
なんか生きるのに疲れたときとかはこのお二方のを読んでしまう。

今回おすすめしたいのは、
引越しという作業そのものに疲れた現代人すべてに捧げたい、
辛酸なめ子さんの『片づけられない女は卒業します』というエッセイです。

劇的ビフォーアフターばりの生活の変化具合がすごい

このエッセイは10年前発刊のものなんですが、
いま読んでも充分おもしろいですし、
なめ子さん独特の言葉まわしが秀逸で何度読んでも飽きないです。

最初の読みどころは、
なめ子さん自身が元々住んでいた”汚部屋”の惨憺たる状況から、
綺麗で広いマンションに引っ越すまでの劇的ビフォーアフターばりの顛末

たまにニュースで、
積み上げた本や雑誌のせいで床が抜けた家のことが取り上げられるけど、
とても他人事とは思えない……と語るなめ子さん。

各所に挿入された写真もまた、
なんともいえない絶妙な暗さ&哀愁漂うテイストなので、ぜひ見ていただきたい!

ホームパーティーに対する価値観に共感の嵐

このエッセイ自体の趣旨は、

30平米弱の空間は蓄積する紙類や雑然としたガラクタで片づけられない部屋と化し、耐えられなくなって新しい部屋に引っ越した、という顛末をつづった

なのですが。

後半部分で出てくる”ホームパーティー”に対してのなめ子さんの見解がとても面白い。
ホームパーティー自体にとても関心はあるけれど、
あらゆる理由で主催側にまわる勇気は出ない、という彼女。

次第に話題も尽きて、間を持たせるために酒を飲み出して皆泥酔して電車がなくなって気がついたら朝10時になっても友達が家にいる……。
そんなシーンを想像してしまったりして、なかなかホームパーティーをオーガナイズする勇気が出ません。

めっちゃわかる……。
なんなら帰るタイミングも図れないからゲスト側でも参加は避けたい……

何事にも、終わりの時間がみえないって多大なるストレスですよね。
ここまで明確に言語化されているエッセイを読んだことがなかったので、
付箋貼る手がとまりませんでした。

引越し、そしてホームパーティーに疲れたすべての現代人に捧げます!