資料のレベルを飛躍的に上げる!吉澤準特 著『図解作成の基本』

書評

いま流行りの『図解』。

あなたも、名前だけは耳にしたことがあるのではないでしょうか?

文章だけではわかりにくい、なんだか捉えにくい事柄も、
パッと見ただけで視覚的に理解しやすいものに変える術です。

そんな『図解』のなかにも、 ”エグゼクティブ図解” というものがあるのを、
あなたは知っていますか?

 

見た目のわかりやすさに特化した図解術

今回、ご縁があり、著者の吉澤準特さんから『図解作成の基本』をいただきました!

白黒印刷の資料で短時間しかプレゼンできないような状況でも、
相手にわかりやすい! と思わせる図解作成テクニック、それが “エグゼクティブ図解術” です。

正直いって、わたしはこういったものにはとんと疎く……。
図解? なにそれ? という状態ですし、
自分で作ってみろと言われたらおそらく2~3日はかかるでしょう。

そんなわたしが読んでも、とてもわかりやすく書かれている1冊でした。

エグゼクティブ図解術に必要なテクニックは以下の4つ。

  1. 図形の見せ方
  2. 図形の使い方
  3. 図解のパターン化
  4. 図形の魅せる化

 

図形の見せ方

図をわかりやすく示すことを「図解」と呼びます。
うまく図解するには経験とセンスが求められますが、これをテクニックで補うことはできます。

テクニックの第一段階として大切なのは、まず『図形の見せ方』。

吉澤さんは、フォーム・カラー・ポジションという言葉で説明されています。

フォーム……なるべく線をつかわずに、面を活用すること
カラー……つかう色は最低限に
ポジション……図形を置く位置に気をくばる

この3点に注意するだけで、見違えるほどにわかりやすい図解になるのです。

本書のなかにはありとあらゆる図解例が載っていて、
比較できるよう、悪い例と良い例も合わせて掲載されているのでとてもわかりやすい。

見ていてもっとも違いが出やすいなあと感じたのは、色の使い方。

図解初心者としては、
どうしてもたくさん色分けしたほうがわかりやすいんじゃないかと思ってしまいますよね!

そこをぐっとこらえて、つかう色は最低限に!

基本的にはモノクロで、ここぞという目立たせたい部分に差し色を入れる
くらべてみると特にわかりやすいです。ぜひとも本書で見比べてください。

異なる2つの要素を強調したい場面では、1系統のベースカラーで無理に表現しようとすると、わかりづらくなってしまうことがあります。

 

強調したい箇所は「異なる系統の色を使う」「塗り方パターンを使う」ことでカラーでも白黒でも簡単に見分けることができます。

 

図形の使い方

突然ですが、私には絵心というものが皆無です。

本業でパソコン教室の講師をしているのですが、
生徒さん向けのお知らせをつくるときなんかも、ついつい文章オンリーのものを作成してしまいます。

そんな私にとって、自分で図解をつくるなんてハードルが高すぎる……!

どうやってつくって、どうやってまとめればいいのかもわかりません。

わかりやすい図形は「概念」「つながり」「まとまり」「変化」「補足」の5タイプをはっきりと使い分けて図解しています。

この一文ではじまる『図形の使い方』という章では、
どんな図形をつかえばわかりやすい図解が作れるのか、という点に絞って解説しています。

たとえば、多角形は情報や概念を表現するのに適している図形。

とくに三角形はその形状から、
目立たせたい要素・注目してほしい部分に使用すると効果的です。

前篇にわたって、エクセルやパワーポイントで図解作成する場合のツールの使い方も合わせて解説してくれています。

 

図解のパターン化

絵心のなさに加え、生来の文系である私にとって、
この『図解のパターン化』が最もとっつきにくく見えた部分!

ただ、同じく文系畑のみなさん、安心してください。

少しだけ見慣れない言葉が並んでいるだけなので、落ち着いて読めば充分理解できます。

「チャート」の図解パターンには、縦と横の2軸で整理した「タテヨコ」があります。
タテヨコのうち、情報全体を整理するのには「マトリクス」、
2種類の観点で優先順位をつけたり分類をするには「象限図」を用います。

マトリクス……縦と横にマスを並べたもの
象限図……マトリクスをX軸とY軸で整理したもの

マトリクス=表で、象限図=グラフみたいなもんだな! と私は解釈しました。

このなかで紹介されている『業務プロセス図』というものがあって、
これは実際に取り入れて本業で活かさないともったいない……と一瞬で思うほどわかりやすく秀逸でした。

 

図解の魅せる化

せっかく分かりやすい図解をつくっても、
人に見てもらわなければ意味がない!

より効果的に人の目を惹く方法が『図解を魅せる化』という章に集約されていました。

色の使い方、デザインの方向性に加えて、
初心者でもすぐに応用できそうだなあと感じたのがピクトグラムの使い方

ピクトグラムとは、モノや概念を一目で理解できるよう記号化したイラストです。
(中略)万人に理解しやすいシルエットであり、図解で用いると相手の理解を促進します。

すこし難しいかもしれませんが、
パワーポイントで簡単にこのピクトグラムを挿入するやり方も紹介されています。

ただただ ”図解とは何ぞや?” を語るのではなく、
実際に作成する際の具体的な手順も載っている点はすごくありがたいです!

 

いままでの資料に+α! ランクを何段階も上げる図解術

一目みただけで概要がつかめる図解術。

これを極めることによって、相手からの信頼感を得られると語る著者の吉澤さん。

あなたに尋ねれば、素早く簡単に取り込める形で情報を得ることができるのですから、頼らないわけがありません。
逆に言えば、図解力の乏しい人は、相手の信頼を獲得しづらいということです。

 

お値段は2800円と少々お高いですが、
”エグゼクティブ図解術” をあなたの資料にも取り入れて、
誰が見てもわかりやすい資料にレベルアップさせませんか?