めくるめく瑞々しい食の世界へ誘われる!江國香織「やわらかなレタス」

書評

 

「旅する書評家」を名乗っている私、ゆうゆう(@yuu_uu_)ですが、
いわゆる有名作家には疎いという体たらくです。

個人的に小説・エッセイ強化期間に入っていて
「普段は手に取らないような作家さんの作品を読もう!」
キャンペーンを実施しているので

手始めに、江國香織さんのエッセイを手に取りました。

 

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冒頭の「あたたかいジュース」から、
魚の性格に触れられている興味深い「鱈のこと」

はたまた、ハイジの中に出てくるパンの描写が
食欲をそそる「白いパンと黒いパン」。

 

 

ゆうゆう
江國さんの視点から抽出された、
やわらかくほっこりさせてくれる食のエッセイが詰まった1冊です!

 

 

食の奥深さに入り込んでいく日常エッセイ集

 

江國香織さんの「やわらかなレタス」を読んでみて、
私は「食べ物エッセイ」というジャンルが

ものすごく好きだな……という
シンプルな事実に思い至りました。

 

ゆうゆう
とくに、「あたたかいジュース」や
「白いパンと黒いパン」が好きです

 

「あたたかいジュース」は、
ムーミンの中に出てくるそれはそれは不思議なジュースのこと。

一般的に、ジュースとは冷たいものだけれど
「あたたかいジュース」と言われると、

不思議とその色や味が簡単に想像できませんか?

 

スグリなのか、りんごなのか、レモンなのか。
なんとなく赤い液体であるような気がするが、それはムーミンママのつくる風邪薬のレシピに
グレープジュースがあるせいかもしれず、

 

私は、断然「色はオレンジ」だと思います。
人参のような、バナナのような、はたまたその中間のような

柑橘類っぽいけれど、決してそれだけではない含みのある味。

 

江國さんの文章は、一目みるだけで
想像力を豊かにさせてくれます

 

「白いパンと黒いパン」で引き合いに出されているのは、
これまた有名な作品「ハイジ」。

作中では、「白いパン」はすこぶる高級なパンとされていて、
ハイジはせっかく白いパンを手に入れても
大事にとっておいておばあさんにプレゼントしてしまう。

 

ゆうゆう
ハイジの優しさもさることながら、
「白いパン」っていう響きそのものが、美味しそう……!

 

白いパンって、要は
私たちが普段食べているパンがそれなのですが

なんだか、もっと違う「白いパン」が
この世に存在する気がしてなりません

 

 


 

感情を切り取り、手のひらに出してみせる無邪気さ

このエッセイを読んでいて、
私が受け取った印象のもうひとつは「無邪気さ」

国内外問わず、旅に出た先で
現地の美味しいものを食べたり

はたまた自宅で、慣れ親しんだ食材で料理をしたり。

 

ゆうゆう
そんな何てことのない日常の一コマを
無邪気に楽しむ江國さんの姿が浮かんでくるみたい

 

このエッセイをおすすめしたいのは↓

 

  • 食に興味のあるひと
  • 日常、食エッセイが好きな人
  • 感情を切り取るコツを知りたい人

 

ただ普通に生活していても、心のどこかに触れるエッセンスは
必ず見つけることができる

 

そんなメッセージも伝えてくれる1冊です。

だんだん春めいて、桜も咲いて
暖かくなってくる季節。

この時期に読むのがぴったりなエッセイだと思います↓

 

 

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